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2000円プロジェクト       ハイエンドに迫る ヘッドフォンアンプ 2008/05/30
 
お願い
趣味で楽しむ自作と、売っている製品ではその性質が全く異なります。
市販の製品では、性能よりも「安全性、品質の安定性」などを求めます。接続機器が壊れてもいけません。
目的の回路よりも保護回路の方が大げさ と言う製品もあります。安定性重視で、音質を犠牲にしていることがほとんどです。しかし 自作品は、そういうことよりも 機能や音質を大切にすることができます。

2000円でOJI Special DAMPに迫る高音質と市販品と同じ安定性や保護回路を含んだ回路は当然無理です。
自作の良いところを生かし、 作りやすさや動作、音質最優先 で 保護的な部分は考慮しませんので、それを理解していただき、自己責任で自作を楽しまれてください。
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2000円プロジェクト 設計編

設計といっても、難しいことをするつもりはありませんが、とにかく2000円で作らなくてはいけないので 大げさな回路は組めません. ただ 「簡単な回路は音が悪い」わけではなく、うまく作る事ができれば「簡単なほうが音が良いことが多い」のです.

1、とにかく簡単、いい加減な設計でも動作(笑)
2、音質重視で無駄な回路、特に信号系に直列に入るコンデンサーは排除
3、無調整

簡単に言うと 位相補償、温度補償など何もしない回路.直結で無駄な部品を使わない.
安く 高性能を狙います.保護回路も何もありません(爆) もっとも市販のヘッドフォンアンプキットなど何もついていないので同じですが(汗)

その代り 何かあったときの「安全性」は犠牲になります. 入力にDCを入れたり、電源を片側だけつないだりすれば、高性能DCアンプですから 出力に直流が出てスピーカーを壊します.
安定性(定常状態ではなくフェイルセーフ的な部分)は犠牲になっているはずですが、特に 入力最大で放置するとか、入力に高周波を入れるとか、ノイズ(保護回路が壊れラッチアップの危険)など いろいろありますが、普通に楽しむ分には問題ないはずです.
基本的なアンプの回路になります.
とにかく オペアンプを使いましょう. IC=音が悪い これは絶対にありません. 本当は 使い方. そして 用途に合ったオペアンプの選択で超HiFiになりますし、味付けさえもできます.

IN(入力) とOUT(出力) 電源は プラスマイナス2電源とし、DCアンプとします.
DCアンプにする理由は
−1、コンデンサーを入れたくない.
 
自作ということで せっかくですからメーカー製には無い音を聞いてみてください

−2、部品点数が少ない


アンプというからには ゲイン(利得)が必要です.
適当に....... まあ 10倍ほどにしますか(笑)
計算は 非反転アンプ電圧ゲイン=1+r2 / r1
となります.

しかしこれだけでは ヘッドフォンを低インピーダンスで十分にドライブすることができません.
出力に バッファアンプを入れます. 単にインピーダンス変換のみのトランジスタによるバッファです.
FETでもよいのですが、簡単に組むにはトランジスタのほうが良いです.(実は手持ちがトランジスタだった(笑))
コンプリメンタリ (特性の似ているNPNとPNPのトランジスタを使う)です. ヘッドフォンですから 数百ミリワットは欲しいですね.出力を考えると 1W程度のトランジスタでも何とかなりそうです.(ただし ダーリントントランジスタはバイアスを深くしないと使えません.)
さて このままでは,休んでいるトランジスタが完全にオフ状態でB級動作となりクロスオーバーひずみが発生します.
これは面白くないので バイアス回路を考えます.
通常は、トランジスタと半固定抵抗を使って無新号時のアイドリング電流を調整するのですが、これは面倒ですし、高音質の半固定抵抗はものすごく高価です.ということで無調性を考えます. つまり あまり電流は流しません. 温度補償をしなくてはならなくなったり面倒な事態になるからです.(汗)
狙いどころは 数ミリアンペアです.
あ その前に 電源が分からないと設計できません.
さ〜て 電源はどうしましょう!?
んーん いろいろ考えましたが、やはり 簡単 と 高音質の両立ということで 乾電池 に決定! 9Vの 006P電池をニケ使って プラスマイナス2電源を作ります.
常用だったら あとから電源を作りましょう!
スイッチは高価なので(爆)付けませんが、電源接続時(スイッチ投入時)はアンバランスになり、出力に巨大なノイズ(DC分)が出ます。手動ミューティング回路(笑)が必要です。電源接続の後ヘッドフォンをつなぎましょう。電源オフの前にヘッドフォンを外します。
オペアンプの電源につなぐバイパスコンデンサは、OSコンデンサーを使います. 高周波特性をよくするための 0.1マイクロといったコンデンサーは不要です。OSコンデンサー いっぱつで行きます。
バイアス回路は 超簡単を狙います.
ダイオードに電流を流すとその電流の量にあまり関係なく順方向電圧がほぼ一定という特性を利用します.
入力信号が無くても いつでもトランジスタのベースエミッタ間に電圧があることになります。 強制的にトランジスタがオンになっているわけですね.トランジスタは ベース−エミッタ間が約0.6Vで動作 と覚えておくと良いですね。

電流は........ んーん 10mA前後流すくらいで(いい加減だな)
(9V - 0.6V)/ 10mA = 840オーム
んーん 購入しやすい よくある抵抗は...... 1kオームにしますか(爆)。
あっ! ショットキーは使ってはいけません.電圧が低すぎてこの目的には使えません.安い(笑) 整流用シリコンダイオード(1A以下程度)を使いましょう
あ 問題のボリューム!
これが高いんですよね。 音質のことを考えると実はきちんとしたものを入れたいです。
最初は 安物 2-300円のものを使ってみましょう。
本当は アルプスのディテントボリュームあたりを使いたいです. 2000円くらいするので これは だめですね(汗)
常数は 50Kオーム Aカーブ 2連です。
さて 大体の構想が固まりました。 本当に動作するのだろうか(爆)
抵抗は 1%の金属皮膜抵抗等 安価なものを使います。これでも昔は高価だったんですが 今では本当に安いですね。
んーん そのほか高いものは・・・・電池が高いかな(爆) オペアンプは 5532あたりを使えば安く上がりそうですし、バイポーラトランジスタの音が楽しめます。低域が太く 高域の厚みはいまいちですが、定番の音がします。
気に入ってもらったら OPA2134あたりを使えば しっとり 輝きのある音になる かな?
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