Memory不具合と対処法
 

2005年9月22日
始めに
メモリーのパソコン構成全体のなかでの重要性は言うまでもないことですが、多くの方は、CPU、マザーボードと言った部分にウエイトを置いていることと思います。
一応 きちんと選択した と思っても、多くの場合価格差の大きいこともあって、適当なバルク製品を選ぶことが多いようです。
しかし 最近のマザーボードはメモリー品質にうるさいようです。
DualCPUWorld掲示板でもメモリーの話題は尽きません。
今回は なぜ 高性能メモリーが必要なのか最近の実際の状況から簡単に話をしてみたいと思います。
失敗しないメモリー購入

最近メモリーの相性問題が非常に多くなったように感じます。
今 相性と書きましたが 実は相性ではなく 規格外品を装着してきちんと動作しない と言うことになります。
RIMM時代までは メモリーは 有名メーカー品 特に永久保証の付いたものはまず問題は起きませんでした。特に i860 のRIMMでは 動くメモリーさえ最初に装着してしまえばまず その後の不具合は有りませんでした。現に 実際に稼働している 10台ほどのRIMM仕様ワークステーション(SuperMicro P4DC6シリーズ、IWill DP400)は全く問題が起きていません。
私が 「動くメモリー」とふざけたような表現を使ったのには訳があります。そもそも 相性と言って 規格外品を売っているところが多かったからです。酷いところでは 仕入れたもの全てが不良と言うこともあったようです。
これは 当方の知り合いが入手した パッケージ品なのにバルク品?扱いがされている 本来永久保証のメモリーです。これが 動きませんでした(大汗) マザーボードは 4−5種類試しました。PC1066のものです。購入先に連絡し、「箱を開けても良いので調べて動くメモリーをください」と言ったのが始まりかもしれません(^^;
これは 一般に 相性、初期不良 などと言われている部分です。
メモリーなどの半導体は寿命は半永久と言われていましたので 一度動けばほぼ問題がありませんでした。
さて 現在ではどうでしょうか?
最近は もちろん DDRメモリー全盛です。 当初DDR200,DDR266などと言っていたのに 現在ではあれよあれよと言う間に 何倍にも高速になってしまいました。
同じ様な構造で 無理をしたものには昔から不具合はつきものです。大丈夫かなあ・・・と 技術屋の勘が働き 安定するまでは・・・と考えRIMMマザーを使い続けていました。
しかし ずっとRIMMでいるわけにもいきません。
仕事では 当然ながら 7505 7525といったマザーを使い、納品してきましたが、やはり というかメモリーに関するトラブルは以前に比べ非常に多くなった様に感じます。
もちろん 今話している問題は ノーマル、定格使用の話です。
ノーマル 定格使用なのに 動かない。これは 非常におかしな話です。身近な車関連で たとえて言えば 規格品のバッテリが装着しても動かない、規格品のオイルを入れたら 動かなくなった、規格品のタイヤを装着しているのに 変な挙動を示す といったことと同じだと思います。

Pentium4やCelelonで Intel チップセットですと 比較的問題は無かったように思えますが、7505、7525は厳しいものがあります。あるメーカーのマザーは 「動作しないのですが・・・」という問い合わせに対し「これしか動きません」という回答もあり、なにか 世の中変になっているのでは と思うこともありました。


以前は チップ指定くらいだったのですが、昨今では アセンブリ指定になっています。
つまり 「××メーカーの○○というメモリーを使いなさい」
ということです。ここで間違えてはいけないのですが、たとえば私がよく使っていた、「サムソンチップのサムソン基盤」というような 昔のマザーボードに見られたチップ指定では駄目なのです。




これは 非常に複雑な問題です。要するに 本来 別に購入できるはずのものが セットになってしまっているのです。マザーボードとメモリーがです。

※メーカーのホームページを良く眺めて マザーボードとメモリーはセットで購入

これが 失敗しない為の一番良い方法だと思います。


最近の不思議な現象
 ところが現在のDDRメモリー使用マザーは、そう言う感覚と異なる現象がまたまた起きています。
第二の問題です。それは 突然死

数ヶ月半年と しっかり何も問題なく動いていたシステムが 突然おかしな挙動を示して 起動不能になったりするのです。原因はメモリーだけではありません。解っている他の原因もありますが、それらの不思議な現象をまとめますと

1,動作中にいきなりリブート(リセットされた状態)
2,起動不能
3,偶に起動したり しなかったりする
4,電源交換をしたりすると 起動する しかし またしなくなる
5,メモリーのスロットを変えると動く しかし また動かなくなる
6,長時間動作をすると 止まる。その直後は 再起動できないが、しばらくすると起動する
7,コピーなどで 書き出したファイルの中身が壊れる(CDに焼いた場合も同じ)

その他 ブルーバックで落ちる とか いろいろな現象があります。私の遭遇した一番おかしな現象は だんだんリセットされたような いきなりリブート現象の間隔が 日に日に短くなるというものでした。

さて 原因は何なのでしょうか?


結論を先に書きますね。私が修理した結果 原因が多かったものを書きます。全てがこの原因とは限りませんので間違えないようにしてください。
1,メモリーの突然死(完全に壊れているのではなく 変)
2,マザーボードの突然死(完全に壊れているのではなく 変)
3,マザーボードの コンデンサー不良
4,電源等の接触不良
5,その他

これらの原因がありました。

原因がどうしてわかったかというと簡単です。全て交換で直っております。
もちろん 不良とわかったものを 他のシステムで組んでも 同じ症状が出ますので、原因がそのパーツにあるのは間違い有りませんし、俗に言う相性でもありません。

さて ここで言えることは メモリーのトラブルが多いと言うことです。
そこで またまた 言えることなのですが、
 「メモリーはけちるな!」 
最近のマザーボードでは安定動作、問題のないパソコンを作る為に非常に大切なことだと思います。
5−6年前からすると 最近では動作しない電源は大分少なくなりました。
大抵のブランドものだったら大丈夫です。動かない と言うことはないでしょう。 ただし 性能となると話は別ですから 注意は必要です。

前述しましたが メモリーを選ぶ際には 動いている と解っているメモリーを買うことが大切です。
メーカーさんの Website や お店で良く聞いて購入しましょう。

それでも安く買いたい
と言う人もいると思います。業者としても一般パソコンに高額のメモリーを搭載していては 採算が合わない と言うこともあると思います。 私もそういう安いものを作ることがありますが、友人などには納得した上で買ってもらいます。ただし 最近は(この一年くらいは)、全く手を出していません。あまりに不良が多いからです。
さて 以前私がやっていた手法です。

1,とりあえず 問題の少ないと言われている チップ搭載バルクを品を見つける
2,とりあえず 2枚買ってみる
3,動くことを確認(汗)
4,マザーボードを何種類か変えて 全てのマザーで問題ないか確認
5,必要枚数(以前は10枚くらい買いました)購入する
6,再度チェックして 動作するものを装着

とこのくらいの手順は必要でしょう。
個人で一台作るために買う、安定した Xoenマシンが作りたい という感じでしたら 絶対に 前述の メーカー指定品をマザーボードと同時に購入 が結果的に安くなることが多いので それをお勧めしますが、友人どうしてまとめて買うとか 上手く安く買えたときの楽しみとするのであれば バルク購入も良いと思います。(^^)
メモリーは 2回買えば バルクでも決して安くありません。損害ですよね。それと 原因究明をするためには 手持ちパーツがいろいろ無いと上手く行きません。そして そう言う検査時間も必要ですから無駄になります。これを覚悟で買うのが良いと思います。

今回は 最近問題の多い メモリーの選び方などを簡単に書いてみました。参考にされてください。

最後に 最近全く問題が無かったメモリーを紹介しておきます。もちろん 私が使って偶々かもしれませんが、どちらも定評があります。私が大量に使ったのはノンECCのものです。もちろんXeonなどのワークステーションではECC付きを買いましょう。どちらも twotopさんで扱っています。
ATP(リオワークス)
SANMAX